祈りでもない 願いに近い
ただ静かに
祈ればいいのに
目を閉じるのは何かを見たいわけでも見たくないわけでもない
思い出したいことも思い出したくないこともない
なにもない
なにもないということがある
折鶴を数羽 机に並べて なににもならないことをする
私がしたくてしていることはそれくらいで
毎年増えていく折鶴に なにもないことを預けて
静かにその日を迎えて過ぎていく
わたしはいかされている
そう強く感じる数日
なにもなくても 何も知らなくても 忘れない
忘れないと思っても 忘れるから 思い出す
何度でも思い出す