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大人になってからアダルトチルドレンを知って、わかったことや気付いたことと、これからのこと。

ただ隣に居続けること

 犬がみた宇宙、

私はそれを想像するととても悲しくなる。それを知らなければ想像しなくて済んだのにと思う。でももうそれを知らなかった時の自分には戻れない。だからその悲しい気持ちはずっと続く。もっと他に何かあるだろと言われてもおかしくない、私が失った記憶を飛び越えてずっと、覚えてる、知らない犬の事を、私は何度も思い出す、理由はない。

日常のあちこちに現れる、触れたこともない知らない犬が、私に自分が人であることを教える。時折足がつるように、ふと、なんとなく前触れのような気配を連れて、自分の冷酷さや残忍さを見たときに、犬はこちらを見ている。

私はその時々、我を与えられた気がしている。自分の中に育ってしまった冷酷さや残忍さを認めろと教えられている。気のせいなのはわかっている。

今日も宇宙の始まりだと思えば、想像も少しはましになるから、悲し紛れだ。

今日で宇宙も終わりだと思えば、犬の隣に居続けることだって出来る気がする、(終わりを共にする覚悟などではなく、「できる」可能性などの意味)光速で飛躍する思考だ。やはり悲し紛れだ。でもあたたかい。粒子でもいい。私が想像する。

 

ーー

今週はたくさんの価値観にふれた。ネット上の人、私の生活圏内の人、知らない人、知っている人の、そして私の。

私には知りえない状況が現実にはあって、知りえないのにはそれなりの理由があるってわかった。自分には知ろうとする気持ちがあるって事もわかった。

そして知るためには痛みを伴うこともわかった。小さい頃は、そんなこと当たり前にわかってたと思い出した。転んだら痛いんだ、叩かれたら痛いんだ、ぶつかったら両方痛いんだって。だけどその時、隣に誰かがいてくれたら、一人で痛い思いするより痛くなかったこと、「だいじょうぶ?」と心配してくれたら痛みが減った(気がした)こと、

いろいろ。

今は大人になって、思いやることさえ複雑になって、黙ることで精いっぱいになった。

私は病気の治療をしながら生活しているので、刺激を避けている。

一度脳が興奮すると、その後数日がめちゃくちゃになるから。数時間、数分の出来事に興奮して、体調を崩すと、それを立て直すのに数日かかるのをわかっているから。

 私が自分の病気と、自分の性格と向き合うと決めてからずいぶん経った。人との関わりを制限することでだいぶ良くなった。

 自分には差別意識はないと思っていたけど、(薄々疑っていたけど)やはりあった。

 妬みが生じたからなどではなく、(それを理解してもらえないことが悔しいけど、仕方ないとわかった。だって「今の私の生活が幸せであるわけがない」という価値観を持っている人には「今、私は幸せなんです」と言っても負け惜しみに聞こえるのだ)

 理解を得られないお互いの事情がある、それを認めてしまっては足元が揺らぐ事情がある、ということは関わりようがない、ということは、ということだった。

 離れてなお、私に連絡をしてくる人の話は、随分他人に依存したものだった。

 下に人がいることを確かめるために、時間を割いていた。

ただの愚痴なら聞いたけど、自分と同じように、他人を悪く言うように誘導するのはよくない。疲れる。それに、悪気なく素直に私を見下しているのがわかって、こんなに下手だったかな?と思った。

 私はもう、あなたの下にいない。隣にもいない。

 

 

 

 

 

 

my backnumber to lock the door on the inside ジュニア辞書で精いっぱい作った後ろと前の文脈です。タイトルはこんなニュアンスで表したかったです。