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大人になってからアダルトチルドレンを知って、わかったことや気付いたことと、これからのこと。

私の意見をそのまま受け入れてくれるのは今のところ所長さんだけ

私はB型作業所に通って数年になる。

最初の頃と最近では見違えるようだと(病状経過的に良い意味で)所長さんは言う。

 

通い始めたころの私は、表情がなく、口数も少なく、すべて諦めて頷いているような印象だったという。その頃の自分の事は覚えていないけど、多分その通りだったと想像できる。

ただ、私は自分の意志で、そこに通うと決めていたので、いやいや誰かに行かされてはいない。私はここに行った方がいい、そう考えたのは自分で、その状態の私を受け入れてくれたのが今の作業所だ。

 体調に大きな波が現れると、「今日は休みます」と連絡をする。今は出来るけど、去年まではその連絡が出来なくて、無理な状態のまま顔面蒼白で行ったり、逆に連絡なしで数日休んだりした。

連絡をしていないで休んだ時は、所長さんが心配して電話をくれるんだけど、その電話に出るのが怖くて無視したりもした。

 

そんな状況が変わったのは、災い転じて福となすのような出来事がきっかけだった。

 その頃、作業所に新しいスタッフさんが入った。その人は自己紹介だと私より一回り年上の女性だった。それよりも若く見えたけど、よく体のあちこちを痛い痛いと言っていたので、そうなんだなと思っていた。

 そのスタッフさんと私の間にトラブルがあって、もう耐えられないということを意を決して所長に伝えたところから始まった。

 

 そのスタッフさんに関しては、他の利用者さんからも苦情が出ていて、その都度指導をしていること、情けないけど困っている、ということを聞いた。

その話はそれで終わったけど、(数日後、大きな失態をして彼女は去って行った)

その時に、色々話が出来たんだ。

 私が今、何を思ったり、考えたりしているのか、聞かせてほしいと言われて、その頃の私は自分の話を一切してこなかったから(どうして病気になったのかとか、パーソナルな部分)他にもっと嫌な思いをしてるんじゃないかと心配してくれてたそうだ。

思い切って、母が亡くなっているという事を話した。

だから、利用者さん達の他愛ない会話の中にブラックジョークで出てくる自殺ネタはキツイと感じてる、ということも話した。

でもそれを利用者さんに言いたくないから、聞こえないふりをしていることも話した。

そこから、身体がとても楽になった。軽くなったのを覚えている。

今も、ブラックジョークは飛び交っているし、何かが変わったわけでもないけど、私はそれが嫌なんだ、ということを知っている人がいる、そのことが心強かった。

 

 先日、私に「結婚をしないのか」と言う友人がいて、それが煩わしいと話したら、「うるさい人だね、ムシムシ!その人暇なんだわ、もしくは自分ちがうまくいってないからだから気にしなくてよし」と勇ましく応えてくれた。

そして言ってくれた。

ひとりはいちばん、たのしいよって。

 

それが、一番嬉しい言葉だった。

 

my backnumber to lock the door on the inside ジュニア辞書で精いっぱい作った後ろと前の文脈です。タイトルはこんなニュアンスで表したかったです。