backNumberlock

大人になってからアダルトチルドレンを知って、わかったことや気付いたことと、これからのこと。

空気振動で聴きたいんだ!

中学生の頃、CDコンポを手に入れて、翌週には奪われた。
電子キーボードもプレゼントされた翌週には奪われた。
父は私に与え、奪った。

母からもらった誕生日プレゼントの記憶は一つしかなく、一つしかもらってないわけじゃないはずなんだけど、強烈な記憶として残ってるのが一つだ。

14歳の誕生日、可愛いカゴに蓋がついたような箱がそれだ。
私はその中に「本命の品」が入ってると思い、意気揚々と開けたが、空っぽだった。
母からのプレゼントは、その「可愛い箱」が贈り物だった。大切にしてるものをしまって欲しかったらしい。
しかし
しかし私にはもう
大切なものなどなかった。少なくとも家の中にはなかった。私の大切なものは、頭の中で再生される音楽であり、テレビで見れるものだった。
与えられたあと、奪われるのだから。

私は漫画をおそらく300冊以上持っていたけど、それは大人には価値がないので無事だった。
父の愛読書は「ムー」である。


私は大人になった今、音楽を聴く時にヘッドホンをしている。アパートの造りがあまりにも薄々物件だから。
隣の人のくしゃみもおならも聞こえる。
号室を区切るはずのこの壁は、和紙で出来てるんでは?と思うくらい薄い。

私は、レコードとCDを、プレイヤーにセットして、スピーカーから聞こえる音楽が聴きたい。
耳元で聞こえる音にも魅力はある。
音をよく拾えるし、ボリュームの強弱が楽しい。

だけど、空気振動で伝わる音楽を聴きたい。
スイッチなりボタンなりを、針なりを、あれしてこれして、プレイヤーとスピーカーと私の距離を通ってきた音をききたい。

という願望を持ち続けてはや数年、
もしかしてこれは「私の夢」なのでは?
叶いそうな夢を持ったのでは?
今の自分にすぐ出来るわけではない夢だけど、
かなり現実的な事務的作業で、叶う。

与えられるわけではない。
奪われない。
物と空間を手に入れる。
計画立てるのとても苦手だし、立てたらたてたで強迫観念に捕まって本末転倒な体調になるし。

いまできること…
タイミング、チャンス
それが見えたら、いつでも飛び込めるようにしておく、だな。


今年は特別寒い冬です。
一日中晴れてる日がないです。雪降らない日があってもだいたい曇ってます。
おみくじもやりませんでした。
おみくじは、子供に季節行事を教えてあげたかっただけだと気付きました。
もう子供が子供じゃなくなったので、多分もう一生やらない…?
それもタイミングある時はするかもしれない、という余白を残して過ごしていきます。

今年も何かを書いていこうと思います。
よろしくお願いします。

2022年1月 ちえ

my backnumber to lock the door on the inside ジュニア辞書で精いっぱい作った後ろと前の文脈です。タイトルはこんなニュアンスで表したかったです。